三宅氏:むしろ日本の方がゲームデザインの多様性という意味では群を抜いていますね。携帯ゲームまで含めて世界に誇る大きな成果を上げています。
欧米は昔から、すぐにシミュレーション空間を作りたがるんです。不器用なんだけど「とにかくリアルな世界を作ろう」と言い張って、「で、面白さはその後に考えよう」みたいなノリですね(笑)。
そうなると、シミュレーション技術は重要な課題になるんです。でも、日本は完璧に計算されたレベルデザインが好きなので、名人芸のようにAIが賢くなくても成立するデザインを作りたがる傾向は、今でもあります。
だから、膨大なリソースを手にして、「あれ、俺たち何やりたいんだろう?」となっているような感じもありますね(笑)。

――どっちも一長一短だとは思うのですが、大規模開発では欧米のやり方が強いのでしょうね。