フランス国内に限って見れば、カルロス・ゴーンの悪事は今にはじまったことでなく、面白くなく思ってる人間はたくさんいますからね。去年は社内で自殺事件もあった。
2011年には中国に企業秘密を売ってると一部役員をスパイ呼ばわりする事件もあったでしょ。結局、事実無根だったけど。

司会:2016年には株主説明会が大荒れでしたよね。
あまりにも給料払い過ぎてるという不満が爆発した…

教授:そうそう。株主説明会で経営陣の発表に株主が異議を唱えるなんて、フランス国内ではあれが初めてですよ。カルロス・ゴーンはCEOと会長兼務だったので、コーポレートガバナンスがまったくないのが問題でした。

司会:フランスでは珍しいことじゃないですけどね。

教授:大企業の8割は会長とCEO兼務ですね。