ドラクエは、ビデオゲーム「黎明期」のテキストアドベンチャーを視覚的に
キャラクターや数値などで表現する試みについて成功している
PCゲーなどを知らない子供たちに
(黎明期特有の)独自路線のRPGを教える入門用として
大きな役割を果たした

源泉的な“ロール”プレイングゲームという観点においては
まったく踏襲できていない
それは業界自体がまだ黎明期だから仕方がない
(それがRPGの常識だ、と勘違いさせてしまった問題もある)

海外はやがて“ロール”の捉え方を広げ
FPSやRTSなどに昇華させたが
ドラクエは未だに30〜40年前の流行を保守する古典スタイル
例えガワを今風に変えたとしても
システム部分が黎明期のままなら新しさを感じさせることはできない

そのアンチテーゼとして存在したのがFF
DQ人気に便乗しながら、アクションに寄せて行こうという試みがあった
その代表例がATBで、その道筋の先がMMORPGのような
戦闘システムに昇華させて、少なくとも10年ほど前までは確実な進化をしていた
MMOが斜陽となった今、袋小路に立たされた状態となっている
それを打破しようとさらにアクションに寄せ、OWを目指したが失敗に終わったFF15

日本で定着してしまった
黎明期のRPGという概念自体がもう古い
しかしこれは古い時代を大事にしているという意味ではない

そもそもボードゲームを祖として生まれたのがTRPGであり
その根幹にある軍隊の階級制度を模した身分
それを数値化したものが“レベル”だ
ルーチンワークで昇進できるわけがない
局地戦の戦果で過剰な経験値を与えるな
生きて帰らなければ昇進できない(安易に戦闘させるな)
というTRPGのガイドラインを捨て、戦闘そのものにフォーカスしたのが黎明期のビデオゲーム
時代の狭間で生まれた“常識”を守る必要はあるのか?

ロールをどう捉え、ユーザに伝えていくのか
それを諦めているドラクエは入門用以外の役目は果たせない