>>218
司馬の歴史小説の売り要素が「ビジネスマン必読の書」なんだよ
「関ヶ原」なんか今でも政治家や大企業のトップを志す人間は全員読めとまで言われてる

田中は、歴史は仕事の役に立てるものじゃなくて
純粋に読み物として楽しむもの、という考えで一貫してるから
そういう風潮が嫌で「俺の小説は司馬とは違う」と事あるごとに言ってる



一例として「項羽と劉邦」の描写で
司馬が「劉邦は張良、韓信、蕭何の3人を使いこなして天才・項羽を破った」と書き
読者は「1人の天才を凡人の衆知で破った、人を使いこなすことが成功の秘訣」と解釈する

田中は「つまり項羽、劉邦、張良、韓信、蕭何の5人では項羽が一番凄い」と書く
こういう解釈は、読み物として面白いかどうか知らんが、ビジネスの役には立ちにくい


だから田中本人が「俺の本は読んでる間は楽しめるかもしれんけど、読後は何も残らない」と言い切ってる