https://news.yahoo.co.jp/byline/kawamurameikou/20200404-00169870/
映像や演出面の進化は、ゲーム機の世代が変われば当たり前のことですので、
個人的見解としては、二の次と考えています。
約10年前のPS3でも既に十分にリアルで、
ゲームに慣れてない人は、ゲーム画面を実写映像と間違えていましたから、
PS4とPS5の映像の違いは(残念ながら)分からないでしょう。

話は変わりますが、PS5の特徴である「ロード時間の短縮」のこだわりを見て、
初代PSのことを思い浮かべました。

 初代PSが発売された当時のゲーム業界は、
データ容量は少ないものの、ロードのスピードが速い「ロムカセット」が基準でした。
初代PSでは、ロムカセットと比べてロード時間のスピードが遅いものの、データ容量が多く、
価格を抑えられ、かつ生産スピードの速いCD-ROMを採用。
それを武器に人気作「ファイナルファンタジー7」をはじめ多くのソフトメーカーを自陣営に取り込み、
最終的に任天堂をゲーム業界の“王座”から引きずり下ろしました。

そして、初代PSから四半世紀後に投入されるPS5の狙いが、
性能を落としてもロードスピードを重視していることであり、
「初代PS」の求めた方向性と「逆の手」であることです。
むしろ、当時の任天堂のコンセプトに似通っているところに、個人的には面白さを感じます。
それは、モニター(テレビ画面)に映るゲーム映像が、
人の目で区別できる限界になりつつあることと、無関係ではないでしょう。

ちなみに、会見に登場したマーク・サーニーさんは、
人気ゲーム「クラッシュ・バンディクー」シリーズなどを手掛けた開発者です。

当時の取材でサーニーさんは
「手応えのあるゲームは良いが、フラストレーションがたまるのは論外」と、
常にプレーヤーの目線を重視していました。
今回のPS5の「ロード時間短縮」の“哲学”と通じるものがありますね。