「こういった状況が続けば、日本は終わりますよ」
こう警鐘を鳴らすのは、世界的に有名なゲームクリエイターである小島秀夫だ。

――小島監督が手がける以上、ビジネス優先のモノづくりとは違う方向性になると。

もちろんそうです。経営者としてスタッフのためにお金を稼ぐ責任はありますが、別に贅沢がしたいわけじゃないんですよ。

お金儲けがしたいなら、とっくにもっと簡単で気持ちがいいだけのゲームをつくってます。さっさと現役をリタイアして、豪邸を3つくらい建てて、今頃は優雅に庭で釣りでもしてるんじゃないですか。でも、僕はそういう人生を目指しているわけじゃないので。


――-ゲームにしろ映画にしろ、日本でなかなか「作家性」のあるクリエイターが育たないというのは、そのあたりにも原因がありそうです。

本来、いいゲームや映画をつくり続ければ、自然といいクリエイターも育ってくるはずです。日本になかなかポン・ジュノ監督(※編注17)のような人が現れないのは、当たり前のことです。このままビジネス優先、マーケティング優先のモノづくりをやっていると、いずれ日本の映画やゲームは本当に終わってしまうと思いますよ。

https://news.livedoor.com/lite/article_detail/18332936/