日本を代表するプロゲーマー、ウメハラ選手。プレーヤーとしての実力はもちろんですが、ウメハラ選手はコミュニティーリーダーとして、更にはイベンターとしてもその才能をふるっています。

ウメハラ選手のクリエーターとしての一面や独創的な発想の源について、話を伺いました。

動画勢が増えている現状は危険?ウメハラ選手がコミュニティーに望むもの

――格闘ゲームコミュニティーにはどのような広がり方をしていってほしいと考えていますか?

大会配信の視聴者数を増やそう、という風潮には危機感を感じています。俗にいう「動画勢」ばかりが増えるのは長期的に見て危ない広がり方だと思うからです。

先日の「TOPANGA CHAMPIONSHIP」では、若手プレーヤーのカワノが予選を突破する活躍を見せました。本戦での結果はベテランに比べて振るいませんでしたが、こういった若手が出てくることは非常に大切です。

現状、格闘ゲームファンの多くは自分を含めたベテランプレーヤーについているファンでもあります。どんなに人気があったとしても、数少ないベテランプレーヤー同士でプロシーンを回していては視聴者に飽きられ、長くは持ちません。

コミュニティーのためにはカワノのような若手が出てくることが重要で、動画勢の人数が増えたとしても彼のようなプレーヤーが出てくる見込みは少ないです。だからこそ、動画勢でなくプレーヤーを増やす努力も必要だと思います。

――格闘ゲームは初心者にとってハードルが高いといわれています。そのハードルを取り払うために、コミュニティーには何ができると思いますか?

格闘ゲームの参入障壁が高いのは事実です。操作は難しいし、「知っていて当たり前」とされている知識も多くあります。例えば「対空」や「グラップ」などは、どの格闘ゲームにも共通する知識ですが、初心者には壁になってしまっています。

個人的に、これらを取り払うのはメーカーではなくコミュニティーの仕事だと考えています。初心者に格闘ゲームの知識を教える場が求められているなと感じています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c3c91c6c8f34d0a00904a762a4e942caef88b834