http://www.ace-sec.co.jp/daily/report.pdf

Switchのマイナーチェンジが仕掛ける据え置きゲーム機の終焉

任天堂の決算が非常に好調だった。2020年度のNintendo Switchの販売(着荷)台数は、2883万台と歴代で
もかなり高い水準である。SIEのプレイステーション4は、これまでに1.1億台以上販売(着荷)されたが、ピーク
でも2000万台だったこと、すでに累計でSwitchが8000万台を超えて、好調が続いていることを考えると、ライフ
サイクル全体でもSwitchはPS4を圧倒する勢いである。
ここで不思議なのは、PS2が10年以上のライフサイクルを実現したのに対して、PS3は10年弱、PS4は8年ほ
どで終わりそうな状況にあることである。イメージではPSは長くライフサイクルを誇ると思われているが、実際
には徐々に短くなっているように見える。エース経済研究所では、マイナーチェンジの回数が大幅に減ってい
ることが要因と考えている。ゲーム機は長らくソフトで売れると思われていたが、実際にはハードウェアの要因
のほうが遥かに大きい。Switchは、任天堂のこれまでの据え置き機と違いマイナーチェンジの一環として携帯
専用のLiteを投入した。
報道では今期にマイナーチェンジ機が投入されるとの観測が相次いでおり、これが、実際に発売されれば、
大方の予想を打ち破り、長寿ハードになるだろう。一方、PS5は高性能が仇となって、生産に苦慮している。今
期の販売計画も1500万台となっているが、ソフト販売は堅調と言い難く、エース経済研究所では、今期のどこ
かで販売が鈍化すると見ている。