――事実、『X-3』を期待する声は大きいのですが、実現する可能性はあるのでしょうか。

野村 もしも『X-3』があるならこんな感じという、野島さんが書いたあらすじがいちおうありますよ。『2.5』も『will』もそれに基づいて書かれたものです。いまは眠った状態になっていますが、構想自体はあるということです。

鳥山 可能性はゼロではありませんが、まずは我々が『VIIリメイク』の制作を終わらせないと、まだお話できる段階ではありませんよね。

(中略)

野島 これからも末永く、「時々でいいから……思い出してください」と(笑)。

鳥山そうすれば、いつかは『X-3』を出せる日が来るかもしれませんからね(笑)。

野村『X』もすでに20年が経過し、過去の作品となっていますが、それをいまでもずっと大切に思い続けてくださる方がいらっしゃるというのは、本当にありがたいことだと、こういう企画があるたびに思います。自分は、作り終えて世に放った作品については、基本的にあまり振り返らないんです。ですから、開発当時の詳しいことを思い出せないこともよくあって。ですが『X』については、作っていたときに、ふと、「このキャラクターたちは、ゲームを終えた後はどうなっていくんだろう?」と思ったんですね。そういう気持ちが起きたのは『X』が初めてでした。『X』の関連作品はすでにいくつも世の中に出ていますから、その後の軌跡だってたどることができるのですが、でも、まだまだ彼や彼女たちの描かれていないその後の人生は続いているはずですよね。そういうものを見たいという方もいるでしょうし、あの物語はあそこまででいいという方もいるでしょう。自分たちとしては、それらの声を真摯に受け止めて、ファンの皆さんに喜んでいただける最高の着地点を引き続き考えていかなくてはいけないなと思っています。

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