【クリア後レビュー@:プレイ歴8年半の光の戦士編】
作り手とプレイヤーが紡いだ「FF」のひとつの到達点

エンディングを観終えた最初の感想は「とんでもないものをプレイした……」というものだった。そして次に感じたのは、「これは紛れもなく「ファイナルファンタジー(FF)」そのものだ」ということ、そしてさらに「これはオンラインRPGでしか描けない「FF」シリーズのひとつ到達点である」ということだった。

まずは前者について解説していこう。自分は1作目から「FF」シリーズの全ナンバリング作品をプレイしてきたが、「“「FF」とは何か”と聞かれたときに、万人が納得できる答えは?」と問われると、少々悩んでしまうのは確かだ。それほど「FF」シリーズは作品ごとに異なる世界を持ち、時代時代で異なるRPG体験を提示してプレイヤーを魅了してきた。それでも、あえて “「FF」とは何か”を説明するとしたら……自分としては以下の3つの要素を挙げるだろう。

・ファンタジー的であれ、SF的であれ、壮大かつ緻密な世界が構築されていること
・その世界の有り様自体が物語とともにダイナミックに変化していくこと
・そしてその世界の中で、プレイヤーの予想を超えたRPG体験と感動が味わえること

以上はあくまで筆者の独断かつ最大公約数的な意見であり、異論のある方もいるとは思うものの、ある程度は納得していただけるのではないだろうか。そして、今回の『暁月のフィナーレ』は、まさにこの3つの要素を、ほぼ満点に近い形で満たしている。


まず『FFXIV』には拡張パッケージの発売のたびに広がり続けた広大な舞台があり、そこには約10年にわたって蓄積し続けた緻密かつ膨大な設定がある。さらに『暁月のフィナーレ』において、そんな世界に襲いかかるのは“終末の災厄”。襲いかかる未曾有の危機にあたり、プレイヤーを取り巻く世界情勢やドラマはダイナミックかつノンストップで変化していく。そして、そんな展開の果てにたどり着くクライマックスは……詳細は伏せるが、プレイする前には想像もできなかった、とんでもないスケールのものだった。ちなみに『暁月のフィナーレ』では、発売前から“月”が舞台のひとつとして登場することが明かされていたが、その月すらあくまで通過点に過ぎない。その先には「そうきたか!」と感じる驚くべき舞台が待ち受けている……とだけ言っておこう。

https://blog.ja.playstation.com/2022/01/31/20220131-ffxiv/