VTuberグループ『にじさんじ』の新人、壱百満天原サロメがデビュー直後から大ブレイクしている。近年のVTuber界を“数字”面でリードしてきたのは間違いなく『ホロライブ』だったが、とうとうその時代が終わろうとしているのかもしれない。

一瞬で記録を塗り替えたルーキー

サロメは、「ですわ」口調のお嬢様言葉を巧みに操る異色のVTuber。5月24日の初配信では、自身が受診した胃カメラの画像を見せたことで、一躍話題を呼んだ。

はやくもYouTubeのトレンドを表す「急上昇動画」の常連となっており、5月28日に配信された『バイオハザード7』のゲーム実況では、同時接続者数11.3万人を記録。そして翌日の配信では、12万人の大台に到達した。

サロメの大躍進によって、界隈は一層活気づいているが、そこで不運だったのが『ホロライブ』のさくらみこ。最近絶好調のVTuberで、5月23日に配信したプロレスゲーム『WWE 2K22』の実況が、同接8.7万人を記録したことで大きな話題に。この数字はVTuberのソロゲーム配信でトップとも言われていたが、数日でサロメに記録を塗り替えられたことになる。

また、5月28日には3Dモデルの新衣装お披露目配信を行ったのだが、その同接は11.1万人。相当の話題性がある数字なのだが、同日にゲーム配信で上回られたことで、インパクトが薄れてしまったことは否めない。

サロメがわずか1週間でVTuberの頂点へ
ゲーム配信に限らず、VTuber全体のソロ配信同接記録も、すでにサロメの射程圏内にあると言っていいだろう。新衣装お披露目などの特別な配信を除くと、これまでの最高視聴者数は、「ホロライブ」の兎田ぺこらによる12.9万人だと言われていた。サロメはデビューから1週間足らずで12万以上に達しているため、このままいけば記録更新も遠くないかもしれない。

もちろん数字はあくまで人気の指標の1つに過ぎず、コンテンツの質こそが重要ではある。しかし「ホロライブ」ファンは異様なほど数字にこだわる文化があり、視聴者数や登録者数、スーパーチャットの額によって「にじさんじ」や他のVTuberにマウントをとり続けてきた。もし界隈トップの座から転落すれば、そんな文化に変化が生じそうだ。

そもそもサロメとは関係なく、最近の「ホロライブ」では配信を休止するVTuberが目立つ。現在、兎田ぺこらは声帯結節のため活動を休止中。宝鐘マリンも同じく声帯結節を報告し、配信のペースを落としていた。

また、戌神ころねは5月22日にメンタル面を理由に活動休止を発表。人気メンバーが次々に配信を休止せざるを得ない状況になっている。

潤羽るしあ騒動以来、かつての勢いが薄れつつある「ホロライブ」。界隈の勢力図はどのように変わるのだろうか。

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