先日、ソニーグループが2022年度の第1四半期連結業績概要を発表。ゲーム&ネットワークサービス分野の営業利益に関して、大幅減益だったことが判明した。ネット上では《完全にPS5のせい》などとも言われているが…。

◇「PS5」供給不足の影響が如実に

資料によるとゲーム&ネットワークサービス分野における2022年度第1四半期の売上高は117億円で、前年同期と比べて2%の減収。そして営業利益は前年同期比37%減の305億円となった。

大幅減益の要因としては、資料の中では「アドオンコンテンツを含む自社制作以外のゲームソフトウェア販売減少の影響」「自社制作ゲームソフトウェアの販売減少の影響」「既存スタジオのゲームソフトウェア開発費を中心としたコスト増」といった説明が。また「2022年度 第1四半期業績説明会」では、プレイステーションユーザーの総ゲームプレイ時間の減少についても言及していた。

ゲーム&ネットワークサービス分野で厳しい状況に立たされているソニーについて、ネット上では、《ハードもソフトもないもん そら終わるで》《転売対策しないからこうなるんだ》《PS4は好調だったのになあ》《PS5でやるソフトが別にない》《売ってるところを見たことないツチノコハード》といった声が。

やはりソニーの最新ハード『PlayStation 5』の失敗が、主な原因だと捉えられているようだ。

◇スイッチやPCと戦わなければならない「PS5」

ユーザーのもとにハードが供給されなければ、ソフトを売ることはできない。考えてみれば当然の流れで、合わせて公開された「補足資料」を見てみても、実際に『PS4』を含めたゲームソフトウェアの売上は減少傾向にあるようだ。

さらにそれだけでなく、最近満を持して“新プラン”が始まった有料会員サービス『PS Plus』も、あまり売上を伸ばせていない模様。こうしてみると、やはり「PS5」の供給不足が尾を引いているようにしか思えない。

すでに広く知られている通り、「PS5」は2020年11月に発売されたのだが、半導体不足などが理由で品薄状態に。また転売屋による買い占めなども見られ、ユーザーの手に届かない状態が長く続いてしまう。

また供給不足の件以外にも、「PS5」というハードにはさまざまな問題点が。現在はコアゲーマーであればゲーミングPC、ライトゲーマーはスマートフォンでゲームする時代。そして家庭用ゲームハードは、自社ソフトで他プラットフォームと差別化した『ニンテンドースイッチ』の1強状態。実際にゲーマーからは《スイッチとPCさえあればいいからな》といった声が上がっており、「PS5」の“席”が残されているのかは疑問だ。

ハードの供給不足といえば、かつて『ドリームキャスト』が品薄状態でスタートダッシュに失敗し、結果的に『セガ』のゲームハード事業撤退を決定づけたことが有名。「ソニー」が同じ道を辿らないよう祈るばかりだ。

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