原作はもちろん、劇場版『ONE PIECE FILM RED』も歴史に残るほどの大ヒットを記録している漫画『ONE PIECE』。しかしゲーム版『ONE PIECE ODYSSEY』は、逆に現在進行形の“黒歴史”となりつつあるようで、とんでもない売り上げを記録している。

◇期待外れの初週販売本数

ゲーム・エンタメ総合情報サイト『ファミ通.com』が発表したデータによると、1月9日~1月15日のゲームソフト週間販売数で、「ONE PIECE ODYSSEY」は2位と3位にランクインしていた。

当然PS4版が2位、PS5版が3位であり、両バージョンを合わせた累計販売本数としては約6万2,000本とのこと。ちなみに1位は昨年11月に発売された『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で、いまだに6万4,700本ほどを売り上げているらしい。

原作が存在するファン向けゲームは、初動の売り上げが高くなるものだが、「ONE PIECE ODYSSEY」は初週から微妙な数字となっている。

むしろ原作人気や「ONE PIECE FILM RED」の興行収入などを考慮すると、期待のハードルを大幅に下回る本数と言わざるを得ないだろう。

実際にネット上では、《5年かけたゲームがこれか?》《これは酷い》《10万本を大幅に割ったな》《映画がなければ4万本切ってたな》《これ売れずに今後何が売れるの?》といった落胆の声が上がっていた。

◇「5年前」なら激アツだったゲーム内容

ちなみに「ONE PIECE」のゲームといえば、『海賊無双』シリーズの知名度が高い。同シリーズの最新作『海賊無双4』は2020年3月に発売されたが、初週の販売本数は約13.7万本となっていた。

「ONE PIECE ODYSSEY」はニンテンドースイッチではリリースされていない“ハンデ”があるものの、敗北したことに変わりはない。

では一体なぜこれほどまでに、売上が伸びなかったのか。その理由としては、原作ファンのニーズに合わなかったことが挙げられる。

「ONE PIECE ODYSSEY」は、公式のPR動画で「開発に5年をかけた渾身のクオリティ」という触れ込みで紹介されていた。しかしそれは裏を返せば、5年前の時点でゲームの全体像がある程度決まっていたということ。原作の最新展開をフォローできないことを意味している。

実際に同作の中で収録されているのは、「ドレスローザ編」までの物語。現在、原作では激闘の展開を迎えているため、原作ファンこそ物足りなさを感じてしまうだろう。

今後は少しでも評価が高くなるよう、DLCでの挽回を期待したい。

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