ソニーグループの「プレイステーション5(PS5)」の販売が好調だ。ゲーム情報誌「ファミ通」によると、1~3月の国内販売は前年同期比3倍の82万台で、四半期としては過去最高となった。発売7年目に入った任天堂の「ニンテンドースイッチ」は同35%減の88万台と苦戦したが、PS5を上回り、家庭用ゲーム機首位の座は守った。

PS5は2020年11月の発売当初から半導体不足などの影響で品薄が続いてきたが、22年末から供給が回復。23年の年初から、抽選やクレジットカード会員限定といった販売条件を緩和する量販店が増え、販売が拡大した。2月発売のソフト「ホグワーツ・レガシー」のヒットもハードの販売をけん引した。

PS5の2月の販売は、前年同月比6倍の37万台で、月間として初めてスイッチ(22万台)を抜いた。一時は四半期ベースでもスイッチを抜くとの観測が浮上したが、3月は22万台となり、23万台のスイッチに及ばなかった。

スクウェア・エニックスが6月にPS5独占で「ファイナルファンタジー16」を発売し、任天堂は5月にスイッチ専用の「ゼルダの伝説」の新作を投入するなど、両ハードともに大型タイトルの投入を予定する。半導体不足などによる生産制約がやわらぐなか、販売をどこまで伸ばせるか注目される。

https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=1&ng=DGXZQOUF0717I0X00C23A4000000&scode=6758