Xboxの責任者を務めるフィル・スペンサーが、2023年5月2日に発売された協力型吸血鬼討伐FPS『Redfall』に多数の否定的なレビューが寄せられ、プレイヤーを失望させていることに言及した。

Kinda Funny Xcastのインタビューで、スペンサーは「自分に腹が立つ」と述べ、「改善が必要なゲームを発売した責任は自分にある」としている。スペンサーは、70ドルのゲームがこのような状態で発売されたことに対する失望を受け入れた上で、「チームのクリエイティブ面に対する野心に反対することはない」と開発を担当するArkane Austinへの支持を表明した。

『Redfall』の発売に対する当初の反応について尋ねられると、スペンサーは「私にとって、Xboxのコミュニティを失望させることほど苦しことはありません」と答えた。

「私も失望しました。自分に腹が立ちます。そこで、プロセスを再検討しました。60FPSで動作すると発表しながら、発売時には60FPSでプレイできない状態だったのですから、そこに対する皆さんの反発は当然のことです」

スペンサーは、批判的な反応は望んでいなかったとしつつ、Xbox Game Studiosのチームを擁護する姿勢を貫いた。「何が間違っていたのか(という考え方)には反対です。品質面で私たちにできることはありますが、チームのクリエイティブ面に関する野心を押しのけることはしません」

「私はArkane Austinを心から支持しています。素晴らしい実績を持っていますし、私自身もArkaneの作品が大好きなんです。今回は、発売時にチームの目標に届いていなかったのです。“発売を3カ月延期していれば、核心部は今と違うものを提供できていたかもしれない”という考えは、少し短絡的かと思います」

Xbox、ベセスダ、Arkane Austinは本作の改善を続けていく意向であり、まずは約束していた60FPS動作のパフォーマンスモードを実装するという。「Arkaneのチームは短期的なフィードバックを行っていて、60FPSへの対応に取り組んでいるところです。そのための予定をきちんと立てて、実装することに全力を注いでいます。ゲームの改善も続けていきます。『Sea of Thieves』や『Grounded』などでも改善を継続してきたことは、皆さんもご存じかと思います」

「『Redfall』は70ドルという価格ですから、改善が必要なゲームを発売した責任は私にあります」

「たくさんの人をがっかりさせてしまいましたが、これからも努力を続けていきます。努力こそがクリエイティビティなのですから」

2023年5月2日に発売された『Redfall』は、批評家やプレイヤーから主に否定的な評価を受けており、IGN USのレビューでも4点となっている。人気シリーズ「Dishonored」や、高い評価を得た『Prey』とそのキャンペーン「Mooncrash」などを手がけたArkane Austinにとって、これは大きな痛手だ。Arkaneはシングルプレイのゲームを得意とするスタジオだが、『Redfall』は初めて同スタジオが協力型マルチプレイに挑戦したゲームというだけでなく、初めて大きく批判されたゲームにもなってしまった。

https://jp.ign.com/redfall/67633/news/redfall