コナミデジタルエンタテインメントが5月25日、大ヒットゲーム『メタルギアソリッド3 スネークイーター』のリメイク作品となる『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』の制作を発表した。

『メタルギア』シリーズの生みの親である小島秀夫氏を抜きにしたリメイクということになるが、意外にも肯定的なファンたちの反応が目立っている。

スネークの物語の出発点をリメイク!

同作は、“スネークの物語”という意味で原典にあたる作品。時系列的には「METAL GEAR SOLID」第1作目以前の時代が舞台となっており、シリーズ全体のプロローグとも言えるようなストーリーだ。

コナミの発表によると、リメイク版ではストーリーやゲームデザイン、出演キャスト陣をそのまま再現。グラフィックなどが大幅に強化される予定だという。

とはいえやはり気がかりなのは、天才とも呼ばれるゲームクリエイター・小島氏がコナミを去っていることだろう。

「小島氏とコナミの対立については、コナミの大企業としての方針と、良くも悪くも“自由すぎる”小島氏の考え方が嚙み合わなかったからだと聞いています。ホラーゲーム風ティーザー広告『P.T.』の制作では、とくに小島氏の独断専行が目立っていたという話もあるので、一概にコナミが悪いと言えるような関係性でもないのでしょう」(ゲーム誌ライター)

独立に至る経緯はともかく、「メタルギア」シリーズは小島氏の作家性ありきの作品だ。新作の噂が流れるたびに、「小島氏が関わらないメタルギアを作る意味はあるのか」といった批判が相次いでおり、続編のリリースは絶望視されていた。

ファンはまさかの歓迎ムード?

そしてリメイク版の発売に関しても、ファンの反発が巻き起こることが予想されていたが、何やら意外な反応が。

SNS上では、《めちゃくちゃ楽しみなんだが》《生まれ変わったMGSが出来るってことか。賛否あるけれど、好きな作品なので黙って買います!》《メタルギア ソリッド3のリメイク版やってみてー》《絶対買う KONAMIは大っ嫌いだけど良い仕事した》《いいセンスだ》といった肯定的な声も少なからず上がっている…。

「小島氏抜きのリメイクがここまで歓迎されているとなると、潮目が変わっているように感じられます。超大作でありながら、ゲームとしてはあまり評判がよくなかった『DEATH STRANDING』の影響も大きいのかもしれません。

今の小島氏が『メタルギア』の新作に関わっても、映画のようなゲームではなく、また“ゲームのような映画”が作られるだけなのではないか…と諦観する人も増えてきましたからね。

こうなると、コナミが他のゲームクリエイターを立てて『メタルギア』シリーズを再興していく未来も、以前よりは現実味が増していそうです」(同)

我らが“ビッグボス”の小島氏には、子どもたちが作る新しい「メタルギア」を見守っていてもらいたい。

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