「ユーザーエンゲージメントを切らない」が基本路線に
だからといって、マイクロソフトはハードウェアビジネスを止めるわけではない。

年末には「コンソールやコントローラーを含む複数のハードウェア製品」を発売する予定だという。その先の「新しい体験を備えた新世代機」の開発もしている。数千万人規模の消費者に対し、最適の体験を良いコストパフォーマンスで提供するには、コンソールという「専用機器」がまだまだ必要だからだ。

この辺は、SIEも事情は似ているだろう。SIEで「PS5 Pro」的なものが今年出るのかは疑問だが、ユーザーエンゲージメントを切らない形で、この先のハードウェアにもビジネスをつなぎたいと思っているのは間違いない。

ハードを値下げできず、単純なハードの魅力だけで買い替えを強いるのは難しい時代だ。だから、「コンソールの世代が変わると互換性がなくなり、ソフトが遊べなくなる」ことはもう許容されない。PS4からPS5でもそうだし、Xboxのシリーズ全体でもそうだが、「前の世代のゲームも遊べる・選べる」「買い換えてもリスクはない」というのが今の基本路線だ。

その中で、PS5やXboxは、ソフトの供給体制を含めたバランスを見ながらビジネスを継続していくことになるだろう。

https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/nishida/1569693.html