初音ミク -Project DIVA- X


まさかのPV超大幅劣化…。本作における最大の問題点。
全曲がダンス系PVという、あのDIVAチームの制作愛を知るものといては、信じたくないほどの手抜き。
しかもストーリー系PVや何かしら凝った構成のPVが一切無いというだけでなく
そのダンス系PV自体も、ステージの類に干渉する演出が一切無いため、既存のダンス系PVより遥かに寂しい。
全曲全編、ステージの中央にいるのみ…。早い話、ミライ以下と言って差し支えない。
たとえ下記の問題点がすべて解消されたとしてもこの問題がある時点でこれはもうDIVAではない。DIVAと名乗るべきではない。


その今作のPVの仕様の都合が最大の理由で、今作はエディットモードも削除…。
X発売直前になってもいまだ投稿され続け、常に一定の盛り上がりを見せ続けており、
ボカロ文化そのものが盛り下がってきている近年において、
そのボカロ文化の1コンテンツ「DIVAエディットコンテンツ」は非常に貴重な存在であった。
今や「PV作成と言えばMMDかDIVAエディット」
と、かのMMDと双璧を成すまでの成長を見せた貴重なボカロの1コンテンツを、あのSEGAが切り捨てるということになる。
これは、これからはボカロ文化への貢献を放棄しますという宣言のみならず、
立派な1コンテンツへと成長させてくれた今までのエディットPVの作品と作者への踏みにじりをも意味している。


前作で変化に一切対応できない片手連打層とリズム感使わない目押し層のグチを真に受けて、まさかの難易度幅、遊びの幅が低下…。
音ゲーが、シリーズを重ねた時に、難易度の幅が広がらないどころか下がるなんて、音ゲー初代のビーマニ以来、おそらくない。
そもそも前作、前々作も全曲に難易度が4段階あるのに難しいと悲鳴を上げる事自体がおかしな話で
そういった層はEAZYやNORMALで遊べば言いだけの話だったのに、あちこちで書かれたせいか、SEGAは真に受けてしまっている。
「俺が何とかクリアできるくらいの難しさがEXであってほしいんだ」というただのオナニー意見を真に受けてしまっている。
具体的には難易度低下に加えて、リンクスクラッチはおろかダブルスクラッチまで削除し、
同時押しや長押しは残存したがEXでもほとんど出てこず、EXでもポチポチ譜面ばかり。
おかげで難易度幅以前に、とにかく遊びの幅、つまりやりがいそのものにかける譜面が多い。


概ね良作と言えた前作、前々作においても問題点として挙げられ続けていた「選曲の偏り」が、今作ではさらに悪化…。
今まででも許容ギリギリの緑一色な状態だったのに、さらに今作はキャラゲー寄りのゲーム性(笑)でありながら、
その肝心の選曲の偏りはというと、さらに悪化。…そんなばかな。
悪化、というか、ここまで偏るともうミク推しですら引くレベル。
前作でもうすでにメイコ親衛隊が息してない状態だったというのに
今作はついにレン君カイトまで、レン君下ネタ曲のみ、カイトはソロ0、デュエット0。
ちなみに今作のメイコさんの担当というか扱いはというと、もはや目を背けたくなるような扱いになっており
ここまでくるとスタッフは「ミクさんが好き」とかいうより「他のボーカロイドはきらいw」というレベル


ゲーム性はというとまずモジュール集めの方法が、ソシャゲのごとく苦行を要求する分母300越えのダブリガチャに変更。
しかもそのモジュール集め中はリザルトの記録がされない。無茶にもほどがある。
そしてそれらをバンナムのごとくの高額でDLコンテンツで売り出す有様。
そもそも前述の通り自キャラの曲が0だというのに、何十種類とある使い古しモジュール集めだけは強要するというコンセプト自体、
もうすさまじすぎるやっつけ感が出ている。
また今作からの試みであるストーリー付け、そしてボーカロイド達にキャラ付け、
確かな内容の肯定意見もあるものの、どちらも非常に陳腐かつ中途半端そして幼稚で、批判の方が圧倒的に多い。
肯定派からも、ストーリー付けとキャラ付けの都合でテンポが著しく悪化したことに関しては批判されている。