(開廷前)
ココネ「まあ、ウワサなんですが、ナユタ検事は‥‥”法廷の因果の流れをすべて読み切っている”‥‥とか。」
オドロキ「‥‥な、なにそれ?」
ココネ「‥‥詳しいことは、わからないんですけど‥‥議論の流れを読み切っていて、反論さえも彼の手のひらの上で‥‥弁護側はナユタ検事の想定通りの動きをしてしまうとかなんとか。」
オドロキ「‥‥‥‥それが本当なら、相当に手強い相手ってことだな。」

(法廷でココネが死体を持ち上げるのは女性には無理と主張後)
ココネ「あ、あくまでミヌキちゃんがやったって言うつもりみたいですけど‥‥コンキョはあるんでしょうね?」
ナユタ「もちろんでございます。なにしろ‥‥女性でも遺体を持ち上げる方法は、あったのですから。」
ココネ「え?‥‥‥‥あるのおおおおッ!」
ナユタ「こういう展開になるだろうと思い、証言を用意してあります。」
裁判長「ほう。それは‥‥準備のよろしいことで。」
ナユタ「因果の流れを読み解けば、その程度、たやすいことです。」
ココネ「ここまでの流れを読んでたっていうの?ウソでしょ?」
オドロキ「(まさかな‥‥)」

(ナユタがミヌキ筆跡メモの証拠品を提示した後)
ナユタ「‥‥因果の糸は、あがけばあがくほど、その身に食らい付く。あなたのタマシイは、逃れることのできぬ≪宿命≫に囚われたのです。‥‥‥‥被告人よ。あきらめなさい。」
ミヌキ「い‥‥。いや。そんなの。みぬき‥‥」
観衆「や、やっぱり‥‥そうだったんだ。あの子が?殺したの?オレ達、だまされてたのか‥‥。だから言ったろ!あいつは人殺しの魔女なんだ!」
ミヌキ「違う。違うのに。どうして‥‥どうして、誰も信じてくれないの。」
観衆「だまれ!人殺し!もうダマされないわ!」
オドロキ「う、うう。」
ナユタ「‥‥裁判長さま。悲劇の舞台はこれで、終幕と致しましょう。トムライの判決を被害者の御霊にささげるのです。」

因果の流れを読み解く…?