新型カタナが納車された。悪くない。
ネットで散々叩かれていたが、高めのハンドルも気にならないし、タンクの容量だって少し気をつけてさえいればガス欠で止まったりしないはずだ。
旧モデルには10年、世話になった。決して早いバイクではなかったが、あの唯一無二のデザインには最後まで飽きることはなかった。
ガレージでタバコを燻らせながら、あの旧モデルの印象的なメーターや、戦闘機のHUDからヒントを得たといわれるスクリーンに思いをはせる。美しいバイクだった。
「さて、ひとっ走り行こうじゃないか。」
納車されたばかりの新型に視線を落とす…。


「プッ!」