http://news.denfaminicogamer.jp/interview/180418/4
──そして次が、メインタイトルとしてはいまのところ最新作の『メタルマックス4 月光のディーヴァ』(2013年)です。

宮岡氏:
 まあ『メタルマックス4』は……ぼくらの、スタッフのギャラの取り分を削ってアニメ制作をしたんですよ。もう語るも涙、みたいな話ですけど。

田内氏:
 『メタルマックス2:リローデッド』は、ゲームの中身は評判よかったんですけど、売り上げはそんなによくなかった。

 そうするとエンターブレインさんの上層部の考えで、売りかたに問題があるとなった。
そこで『メタルマックス4』のときには、「ゲームの企画は問題ないから、売りかたをもうちょっと考えろ」と言われて、そこで出たのがアニメーションを入れることでした。

──それが完成して発売されたのが2013年。もう5年ほどになるんですね。そこから「すぐ次に」とはならなかったということは、やはり『メタルマックス4』のセールスもあまり伸びなかったわけですか。

宮岡氏:
 ダメでしたね。まあ、「終わった」と思いましたよ。だって勝負をかけたわけだから。
自分たちの取り分まで削って、プロデューサーから「そうやらないと予算が取れないんで、いいですか?」なんて話が来て、「じゃあ、やったろうやないけ!」というような。
 そこまでの覚悟で作って、アニメーションも入れて、初めて声優さんも使って、中身もやれる限りのことはやって。

田内氏:
 『メタルマックス』史上最高傑作だと思いましたよ。当時としてはやれることは全部やったから。

宮岡氏:
 だから作り終わったときはすごい充実感があったの。「おれたち、いいもん作ったんじゃない?」という感じで。
ところがプロモーションが始まった途端にネットでコキおろされて。

──えっ、そうだったんですか?

宮岡氏:
 「キャラのグラフィックがヒドい」とか、「みんな引くだろこのパッケージ」とか、ね。
するとその書き込みから罵倒の祭りが始まっちゃって。発売前なのに非難の大合唱。あれはつらかった。

──ああ、わたしも最初にこれを見たときは「だいぶ振り切ったなあ」と思いました(笑)。

田内氏:
 最初の広告でかなり叩かれました。遊んで叩かれるんなら、そりゃ「すいません、つまらないゲームを作って」で済むんですけど、遊ぶ前に叩かれたからなあ。

──宮岡さんが東京のご自宅と事務所を引き払って、いま故郷の山口にお住まいなのは、やはりそのへんが影響されてるんでしょうか?

宮岡氏:
 まあ、そうですね。これ(『メタルマックス4』)が最低目標の本数すら売れなかった。

 そうすると、当然のことながら次の企画も通らないわけですよ。そうするとまあ、「これはやっぱり終わりかなあ」という感じで、
東京にいてもランニングコストがかかるばかりだし、もう会社も畳むしかなかろうと。