https://www.famitsu.com/news/201912/19189115.html

――濃いゲーマーは、エンディングの後に何かあるうだろう、と考えますからね。

小高
そもそもゲーマーの人に売っていたらダメなんじゃないですかね。
いっそのこと、家庭用ゲーム機で出さなくてもいいんじゃないかな。
家庭用ゲーム機で出すこと自体、ゲーマーを相手にすることになってしまうから。
アドベンチャーゲームのいいところは、誰でも気軽にプレイできるところなので、ふだんゲームをやらない人に向けて作ったほうがいいじゃないかなって。


――そもそも、アドベンチャーゲームだから買わないという層はいると思っていますか?

小高
僕は肌で感じていますよ。コアなゲームファンにとって、アドベンチャーはゲームと言えるかどうか、微妙なポジションのジャンルといいますか……。

柏倉
ゲーム好きからすると、ほかにプレイしたいゲームが山ほどあるなかで、あえて刺激の少なそうなアドベンチャーゲームを選ばないだけのような気もします。

小高
僕にとってゲーム好きのイメージは、フロム・ソフトウェアのファンなんです。
この人たちは、アドベンチャーゲームは絶対に買わないぞって(※個人の見解です)。

――めちゃくちゃ偏ったイメージ(苦笑)。最初に小高さんが指摘していましたが、ふつうのアドベンチャーゲームを作り続けていては、明るい未来はないと。

小高
そうですね。画面にキャラクターが登場して、テキストウィンドーがある時点で、どうしてもアドベンチャーゲームっぽく見えてしまう。
これをどうにかしないといけない。

川勝
たとえば、アニメーションの『やるドラ』シリーズ(※7)や、
女の子との会話のキャッチボールで進む『NOeL(ノエル)』(※eはアクセント記号つき)(※8)のように、
テキストウィンドーをなくして音声だけにするとか。

※7:フルボイス、フルアニメーションが特徴のアドベンチャーゲームシリーズ。1998年にPSで第1作『ダブルキャスト』がリリースされた。

※8:1996年にパイオニアLDCよりPSでリリースされた作品。テレビ電話を使用した、ヒロインとのリアルタイムトークで物語が展開していく。ジャンルとしては恋愛シミュレーションゲーム。

小高
いいかもしれませんね。いっそのこと、テキストアドベンチャーは、一度なくなってくれたほうがいいのかも。
新しくイチから作ってイメージを変えたほうが、アドベンチャーが生き残ると思います。

――現在もテキストアドベンチャーは、何かしら新作が登場していますね。

小高
とくにハード末期になると、ギャルゲーばかりリリースされますよね。