――『FFVII』は、サウンドトラックがCD4枚組で、「曲のボリュームがさらに増えた!」と思ったことを覚えています
(『FFV』サントラは2枚組、『FFVI』サントラは3枚組)。

植松
あのころから、サントラは4枚になりましたね。『FF』は、自分はナンバリングの中で言うと、とくに『VII』と『X』が気に入っているんですよ。
『FFVII』って、“命とはなんだ”というテーマを思わせていて、すごく重いというかね。
ゲームでそのテーマをやるのか! というのが印象的でした。あれをもっと突き詰めたいなと思います。
命が何かというのは、誰にもわからないもので、突き詰めても突き詰めても答えは出ないかもしれないけど。

――『X』については、どんなところが印象的なのですか?

植松
あの世界観を、日本人が堂々と世界へ発信するということが印象的でした。
どこかアジアを感じさせる、でも実在はしない世界という。
あの独特の世界観が、『X』だけで終わっちゃったのが、ちょっと残念かな。

北瀬
『FFVII』の、星と命というテーマについては、坂口さんが基本となる思想を持っていました。
書類で書かれていることだけじゃなくて、直接詳しく話してくれていたんですよ、その星と命の思想について。
それを『FFVII』というゲームの世界観にうまく定着させるのが私の仕事でした。
坂口さんの中にベースがあったから、星や宇宙などの設定をしっかりと作れたのだと思います。

植松
思想があったんだね、ゲームの背景にね。
『X』なんかも、作り手はそんなに意識していないかもしれないけど、“すべてのものに命が宿る”という考えは、
日本人は、なんとなく感覚として持っているじゃないですか。その独特な世界観は、海外では作れないですよね。

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