――オリジナル版の『FFVIII』について少しおうかがいします。当時、『FFVII』が世界的な成功を収め、たいへんな盛り上がりの中で開発が進められていたと思います。つぎの『FF』ナンバリング作として『FFVIII』が目指していたもの、とくにこだわった部分はどこだったのでしょうか。

北瀬 『FFVII』はビジュアル面で従来の常識からの脱却を目指したゲームですが、『FFVIII』はゲームシステム面で従来のRPGからの脱却を目指すことにこだわりました。たとえば、給料システムであったり、マップ上を車やバス、電車で移動したり、カードのリサイクルでキャラクターが成長をしたり……と。『FF』らしいチャレンジ精神が詰め込まれた作品だったと思います。

(中略)

『FFVIII』は映画『チャーリーズ・エンジェル』(2000年公開)にゲームプレイ画面が登場したり、昨年公開されたゲームを題材とした大作映画からもガンブレードの使用のオファーをいただいたり、じつはハリウッドのエンタメ業界にも大きく影響を与えた作品です。ドラマチックな魔女の物語とスコールを始めとした個性豊かなキャラクター、ガンブレードなどの魅力的なガジェット、そして切ないメロディーが忘れられない主題歌など、現在の『FF』シリーズにもつながるすべての要素が詰まっています。見どころ満載なので、ぜひ綺麗になった『FFVIII リマスタード』をお楽しみください。

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