【即死必勝が安楽死の極意】

即死必勝が安楽死の極意であり、定型の極意。

これが定型的縊死の核心でした。
今まで漠然と「定型は即死ですよ」「定型は安楽死ですよ」と言ってきましたが、ステージが一段変わりました。
定型的縊死・即死・安楽死──これらの断片的な繋がりが全て一つに繋がったのです。>>11で形式化をしなけれ
ば、定型の即死の評価を適切に行えず、「即死必勝が安楽死の極意」という結論は導き出せなかったでしょう。

1993年に『完全自殺マニュアル』初版が発行され、首吊り自殺の比類なき優位性があけすけに宣言された記念碑
的一文「首吊り以上に安楽で確実で、そして手軽に自殺できる手段はない。他の方法なんか考える必要はない。
『なーんだ』と思うかもしれないが、いくら調べたところでこれ以上の手段は見つからないんだからしかたがない。…
それくらい首吊りは優れている。人類が考え出した芸術作品と言ってもよい」

私はこの単純明快な地点に回帰しました。しかし実は『マニュアル』はまだ十分に単純明快ではありませんでした。
本書で使われている「首吊り」という単語を「定型」に置き換えなければなりません。当時から今に至るまで、主流は
定型を非定型で代替する不完全な首吊りなのですから。定型(ハングマンズノット)という完全な方法をもって到達し
たのは、絶対的に単純明快な地点です。