SSDのデータ出し入れ量を決定するのはそのレーンとなるPCIeですが次世代機であるPS5やXboxSeriesXや最新のPCではPCIe4.0が使われます。で、PCIe4.0の理論的データ移動容量の限界は一秒あたり7.88GBですが、現実的な限界は7GBだと言われています。

しかし、今回はPS5の場合はSSDとメモリーとCPU/GPUの設置場所を工夫して、データの移動距離(速度)を短縮しています。さらに、データのインプットとアウトプットの仕分けおよび圧縮化において、カスタムのI/Oコントロールとデータ圧縮専用のカスタムCPUを導入するなどして、アクセス効率そのものが非常にアップされているので、SSDのパーツの活用度が普通のPCとでは断然に違います。ですので、各パーツ単体で見るのでしたら、PS5より優れているSSDが今年の8月にSamsungから販売されますが、そのパーツがマザボ全体のアーキテクチャでどのように機能しているかという視点で見た場合ですとPS5ではアクセス速度が非圧縮のデータで一秒5.5GB 、圧縮データで8-9GBを達成しています。で、これはどういうことかというと、「データのストレージがメモリーと同等のアクセス速度」であるということです。つまり、以前よりもっと画像が細かいとか、画像がサクサク動くというのではなく、PS5では以前とは全く違う作りのゲームが可能になります。

一方の、これから出るハイエンドPCもデータの出し入れにPS5と同じPCIe4を使って入るのですが、高速SSDをPS5と同等に活用できるだけのアーキテクチャーを現在のパソコンのマザボは持っていません。SSDの性能でPCがPS5を追い抜くのはDDR5とPCIe 5を搭載のマザボが販売される2022年以降になると思います。

ですが、PC「ゲーム」がPS5のゲームに追いつくのは最低7年かそれ以上かかると思います。つまり第9世代据置機のPS5全期間においてはPCゲームはPS5を追い越せないと思います。なぜかというと、パソコンゲームは最先端の技術に対応してゲームを作るのでなく、市場で使用されている大半のパソコン機材で遊べるゲームを作らなければなりません。つまりハイエンドではなく、最低でも中の下、できれば下の中ぐらいの機材でも遊べるゲームを作らなければいけません。世代の変換の度にスペックが一新するコンソールと違って、PCの技術の推移は緩やかです。で、大抵のパソコンユーザーは現在の最新であるPCIe4どころかPCIe3を使っています。ですので、PCIe4搭載パソコンが中の下の性能のパソコンとみなされるには最低5年から7年。さらにPCIe5のマザボがパソコンの主流になるのは十年ぐらいかかるので、それに合わせたゲームが登場するのも7年から10年ぐらいかかるのではというのが自分の憶測です。で、その時にはPS6が発売されているかもしれません。