日本は「Switch」比率が高い独特な市場
――日本のゲーム市場へは、どのような見方をされていますか。

辻本 日本独自の市場構造として、「Nintendo Switch」が占める割合が高い。ファミコンやスーパーファミコン、ニンテンドーDS、Wiiといったプラットフォームの歴史を振り返れば、以前から任天堂のシェアが高いのは分かりきっていることです。現在の販売ランキングを見ても、ほぼ9割がNintendo Switchのタイトルで占められています。

 一方、海外市場では、各ハードの割合のバランスが取れています。そうした中、日本市場に力を入れるとなると、どうしてもNintendo Switchもしくはスマートフォン向けタイトルの開発に比重を置かざるを得ません。グローバルで即戦力となるようなゲーム人材の育成という観点から考えて、この状況は長期視点では課題とも言えるかもしれません。カプコンとしてはPC版に力を入れながら、日本の市場についてもう一度考え直す必要があると思います。

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00624/00008/