【月間総括】Microsoftとの妥協に追い込まれたライアンCEOと,リスタート発言に反省の色を見せる古川社長
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次に先程少し述べたFF16の話をしたいと思う。執筆時点までに分かっていることは,

(1)発売から1週間でパッケージの出荷とダウンロード販売(セルスルー)の世界累計の合計が300万本に上った
(2)日本における2週目のパッケージ販売が前週比88.8%減となった
(3)そしてこの減少率は直近のFF15,FF7Rの減少率と大差ない

※校正の段階で実績ではAAAとは言い難い,ピクミン4の日本における発売3日間の実売本数が40万1853本(ファミ通調べ)となり,
FF16の国内での累計を上回ったことが明らかになった

 300万本という数字は,PS5の普及台数やPCやXbox 版がないから健闘した,という声も耳にする。しかし支援しているSIEとしては期待
していたのは,PS5の勝利を決定的にすることだと思う。その目的が達成できていないことを考えると,東洋証券としては失敗と考えている。

そしてこの前提条件があるから仕方がないというのは,PS5の初回出荷が少なく日本市場を軽視しているのではないか,との指摘の際に
SIEからいただいた説明と同じ理屈だ。SIEは,PS4と違いPS5は日本を同発にしたから数量が少ないのは仕方ないというのである。
しかし日本のユーザーから見れば,それは軽視されたということでしかない。数が足りないなら最初から生産量を増やせばよかった
だけである。できないなら発売を延期してでも数をそろえるべきであった。Xboxに先を越されたら負けるというのはバイアスにすぎないのである。

 話を戻そう,ビジネスの評価というは残念ながらシビアなものである。スクウェア・エニックスからは,FF16は開発費などの経費が
巨額で,第1四半期のHDゲームの損益は相当厳しい,また,回収は今年度いっぱい程度としている,と説明を受けていた。
 開発費は増えているのに販売本数が減っているようにみえ,それではとても成功とは言えないだろう。